ランプの王様~The Lord of the Ramps
Reisser-Schraubentechnik社は1994年以来ウルトグループの一部としてビスをウルトとともに開発、供給してきました。
アンドレアスを「ランプの王様」と皆が呼ぶ理由は、アンドレアスが世界中にスケートパークやスケート施設を建設しているからです。彼のスケートパークデザインは、Reisser-Schraubentechnik社が彼のために特別に開発したネジでしっかりと作製されてきました。
「オーリー」とは、スケートボードがライダーの足にくっついたまま空中にジャンプする技で、ほとんどのスケーターが最初に学ぶトリックです。49歳のアンドレアスも自身のスケーターとしての始まりを思い返します。「17歳のときに大工の見習いを始めると同時に、スケートボードの芸術に目覚めました。安いボードを電話で注文してぼくのスケーターとしての人生がスタートしました」と、彼は独特のバイエルン訛りで語ります。彼と友人たちはほぼ毎日パッサウの駅でオーリーの練習をしていました。すぐに、彼らはさらに大きな挑戦を求めて、自分たちで造り始めました。例えば、古い木製パレットを使ってランプや障害物などのスケートパークの要素を盛り込んだものなどです。「それこそが私のやりたいことだと気づいたんです」とアンドレアスは言います。それが彼のキャリアの始まりでした。
最高のスケートパークビルダーの一人
アンドレアスは、今日では業界で最高のスケートパークビルダーの一人とされ、世界中から注文をうけています。過去22年間で、彼は自らの会社”IOU Ramps”を通じて30カ国以上で約7,600のランプを作ってきました。もともとIOUは「Innovative(革新的) - Original(独創的) - Unique(唯一無二)」の頭文字で、彼自身のアパレルブランドでもありましたが、その後アパレルブランドを廃止し、名前だけを残しました。アンドレアス曰く、「IOUは私が行うすべてのことに当てはまります。」
IOU Rampsの拠点はパッサウにある組立施設です。そこで、アンドレアスは5〜7人のフリーランスの協力者とともに固定式および移動式のパークを設計しています。現在の主なプロジェクトには、ミュンヘンのオリンピックパークで開催されるアクションスポーツイベント「Munich Mash」、オーストリアのエアパルク・ツィラータール、スケートパークとして一時的に使用される工業ビル(「バルセロナ・ハウス・オブ・バンズ」)、およびノルウェーのスタヴァンゲルにある「スクーター・ハット・アリーナ」などがあります。そのほか、シュッツェンベルガーはボランティア活動にも従事しており、過去11年間にわたりアフガニスタンのカブールで子供たちと共に移動式スケートパークを作るプロジェクトを支援しています。カンボジアやイエメンなどでも同様のプロジェクトが計画されています。
ミュンヘンのオリンピックパークで開催されるMunich Mashフェスティバルのスケートパークは、70,000本の象ネジと呼ばれる亜鉛メッキ鋼のネジで組み立てられています。これらのネジは特にIOU RampsのためにReisser-Schraubentechnikによって開発されました。
アンドレアスは、今も世界中にスケートパークやスケート施設を建設しています。
スケートパークの各要素は、コンクリートや花崗岩、大理石、鋼鉄、木材など、さまざまな材料で作られることがあります。「材料は目的を達成する手段です」とアンドレアスは言います。「例えば、コンクリートは有機的な形状に適しています。ミニランプには、形状を保ち、耐候性があるため、主にカラマツ材を使用します。」各部品はCNCミリングマシンを使用して加工されます。スケートの表面には、柔軟性と防音性を備えた、IOU Rampsが独自に開発した8〜10ミリメートルのオーバーレイが適用されます。シュッツェンベルガーは、彼のパークの職人技と美学に対して高い基準を持っており、特に安全性とデザインを重視しています。
ハーフパイプやその他の要素がしっかりと組み立てられ、さまざまな温度に耐えられるようにするためには、しっかりと締め、固定する技術が重要です。「私たちにとって、適切なネジは不可欠です」とシュッツェンベルガーは言います。そのため、IOU Rampsは過去1年間、ホーエンローエのインゲルフィンゲン=クリースバッハにあるステンレススチールネジの主要メーカーであり、1994年以来ウルトグループの一部であるReisser-Schraubentechnikと協力しています。
スケートパークにネジは不可欠な存在
Reisserはスケートパークビルダーの要件に特化したステンレススチールネジ「エレファントネジ」を開発しました。この名前の由来はどこにあるのでしょうか?「2006年に、パッサウ・コールブルックのスケートパークのランプにサーカスの象2頭を歩かせました」とシュッツェンベルガーは説明します。「ランプは簡単に像2頭分の重さ4.5トンに耐えました。」このテスト以来、パキデーム(大型哺乳類)が会社のロゴになりました。「スケーターが作ったスケートパークは、象にその強靭さを証明されたんです。」
「なぜ『メイド・イン・ジャーマニー』のブランド品質を選んだのかがわかります。ネジの仕上がりと性能は素晴らしいです。」このネジの重要性は、使用量からも明らかです。バルセロナの工業ビルのパークには約15,000本のエレファントネジが使用され、エアパルク・ツィラータールでは約25,000本、ミュンヘン・マッシュには驚異の70,000本が使用されました。
Reisser-Schraubentechnik
- 設立:1921年
- 本社:ドイツのインゲルフィンゲン=クリースバッハ
- 国際的な拠点:ハンガリー、ルーマニア、フランス、スペイン、ポーランド
- 従業員数:世界で340名
- 2019年の売上高:6,600万ユーロ
- 1994年以来ウルトグループの一部
しかし、ウルトとの関係はもっと長い歴史があります。プロフェッサー ドクター h.c. mult. ラインホルト・ウルトの父親であるアドルフ・ウルトは、1922年にゴットヒルフ、アウグスト、ヘルマン・レイザー兄弟の金物店で見習いを始めました。
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