最高の接合技術で、木製の屋根が波打つ

最高の接合技術で、木製の屋根が波打つ

マクタン・セブ国際空港の新ターミナル

ウルトの技術が使われた、フィリピン、マクタン・セブ国際空港の新ターミナル2は、そのユニークな木製屋根で注目を集めています。ガラスの壁が床まで伸びる65,000平方メートルの建物に、優美に波打つ木製屋根が広がり、軽やかで明るい雰囲気を醸し出しています。2019年夏にオープンしたこの新ターミナルは、訪問者や地元住民にとって訪れるのが楽しくなる空港のメインアトラクションとなりました。

建築の特徴

三つの翼を持つ三廊式の明るいエントランスホールには、三階建てで48のチェックインカウンター、フィリピン最大の免税店、スパ、レストラン、バーなどが揃っています。建物の設計において、建築家たちはフィリピン文化の友好性、開放性、温かさを反映し、リゾートのような雰囲気を目指しました。結果として、地元の人々は新しい空港を非常に誇りに思っています。

全木製構造の先駆け

アジア全体でも、構造と屋根が完全に木製である空港建物はまだ珍しくなっています。ターミナル全体に主に自然素材が使用されており、トイレの壁には様々な種類の木材やイタリア産の苔が使われています。また、エントランスホールの磨かれた石床には地元の貝殻から作られた光沢のある真珠母が埋め込まれており、セブのビーチの砂を象徴しています。

マクタン・セブ国際空港の新ターミナル

耐震・耐風構造と接合技術

新しい建物は地震や台風にも耐える設計となっており、年間の旅行者数は1,250万人に倍増しました。接合技術はウルト社によるもので、40,000本のシリンダーヘッドビス、32,000本のビス、4,000本の六角ボルトが使用されました。さらに、粘着シーリングテープ構造用接着剤、注入モルタル、ラッカースプレー各種工具クランプも使用されました。

設計と施工

波状のトンネル型の木製屋根構造には4,500㎡のグルーラム(接着積層材)が使用され、高さ15m、幅30mの間隔があります。23mのアーチバインダーの半分はオーストリアで計画・製造され、ライン・マイン・ドナウ運河を経由してフィリピンに運ばれました。最終組み立ては、ラプラプ市でRubner Holzbauの指導のもとで行われ、わずか三ヶ月で完了しました。

マクタン・セブ国際空港の新ターミナル

次なるプロジェクト

この成功はフィリピン全土で話題となり、次のプロジェクトとしてクラーク国際空港の新ターミナル建設が進行中です。再びRubner Holzbauとウルト社が主な供給業者として参加しています。この強力なチームによって、さらに大規模な建設プロジェクトが進められています。